Enterprise プランで複数のインスタンスを利用するとアプリ コストに影響するか

Enterprise プランでは、追加料金なしで最大 150 個の製品インスタンスを持てますが、Marketplace アプリはプランに含まれません。アプリは、購入時に (または後からお問い合わせいただくことで) インスタンスに設定されたユーザー階層に基づいて、インスタンスごとに個別に請求されます。

大規模な製品インスタンスで、一部のユーザーにのみ必要なアプリがある場合は、そのアプリを使用する必要がないユーザーに対しても料金を支払うことになりかねません。こうした状況を避けるには、ユーザー数の少ない別の製品インスタンスにアプリを追加することを選択できます。これによって、一般的にはアプリの請求金額が下がりますが、他のユーザーとのコラボレーション、課題やページの検索、プロジェクトとスペース間でのアイテムの移動が難しくなり、製品管理の負担が増加する可能性もあります。

つまり、トレードオフとなるわけです。アプリを必要とするユーザーが同じプロジェクトやスペースで一緒に作業をしているのか、それともアプリを必要としないユーザーと一緒にさまざまな場所で作業をしているのか、考慮する必要があります。

複数のインスタンスの仕組みに関する概要は、「複数のインスタンスの利点とは」をご参照ください。

シナリオの例

Acme 開発チーム (8,000 人) と営業チーム (200 人) は現在、同じ Jira Software インスタンスを使用しています。営業チームのプロジェクトにアクセスできるのは営業チームだけです。すべてのチームがダイアグラム アプリを使用しており、営業チームは顧客関係管理 (CRM) アプリも使用しています。このアプリは他のチームでは使用されていません。

2 つのアプリを含む Jira インスタンス 1 つを持つ組織と、各アプリを必要とするユーザー数を示す図。

この情報に基づくと、現在、Acme には次の料金が請求されています。

  • Jira Software Enterprise

  • ダイアグラム アプリのアプリ ユーザー 8,200 人

  • CRM アプリのアプリ ユーザー 8,200 人

Acme がアプリ コストを削減したいのであれば、営業チームに対して、営業関連のプロジェクト用に個別の Jira Software インスタンスを与えつつ、さらに開発チームが使用する Jira Software インスタンスへのアクセスも営業チームに許可することを検討できます。こうすると次のような構造になります。

それぞれに異なるアプリとユーザーを持つ 2 つの Jira インスタンスを持つ組織を示す図。

この構造では、8,200 人全員が Jira Software Enterprise プランの対象となり、Acme には次の料金が請求されます。

  • ダイアグラム アプリのアプリ ユーザー 8,400 人、両方のインスタンスにインストール済み (8,200 人 + 200 人)

  • CRM アプリのアプリ ユーザー 200 人、営業チームのインスタンスにのみインストール済み。

つまり、Acme が CRM アプリを必要としないユーザーに料金を支払う必要がなくなるため、大幅な節約になります。一方で、営業チームは 2 つのインスタンスにまたがって作業することになるため、彼らの仕事に多大なる負担が出る可能性もあります。

実際のコストを見積もる

アプリの価格はユーザー階層に応じて変わります。ユーザー階層が低いほど価格が高くなる可能性があるため、インスタンスについて決定を下す際には、実際のコストを見積もることをお勧めします。

実際のアプリ コストを見積もるには、Marketplace のアプリ リストに移動し、[価格] タブを選択します。見積もりツールを使用して、ユーザー数に応じた請求額の変動を確認できます。製品の請求サイクルには、必ず [年間] を選択してください。

9000 人のユーザーのアプリ コストの見積もりを示す Marketplace リスト

製品インスタンスを追加するのに最適なタイミングはいつか

製品インスタンスの追加を検討している場合は、新しいチームやユーザーのオンボーディング前に行うことをお勧めします。これは、製品の使用が始まってしばらく経過した後にチームやそのデータを移するのが簡単ではなく、インスタンス間でのデータのエクスポート/インポートまたはクラウド間移行が必要になる場合があるためです。クラウド間移行に伴う作業をご確認ください

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