Confluence Data Center と Cloud の管理上の違い

このページでは、Confluence Cloud に移行時に Confluence Data Center または Server 管理者が経験すると予想される違いを概説します。次に示す機能の一部は複数の製品に適用されます。

次のリストは、エクスペリエンスの違いで分類したものです。

  1. Cloud では動作が異なる

  2. Cloud で利用可能 (特定のサブスクリプションまたはプランを使用)

  3. Cloud では未対応

  4. Cloud では不要

ユーザーにとって Cloud ではどのような違いがあるかについては、以下をご確認ください。

1. Cloud では動作が異なる


管理者グローバル権限

Cloud では動作が異なります。

違い

Confluence Data Center と Server には「Confluence 管理者」と「システム管理者」という 2 レベルのグローバル管理者権限がありましたが、Cloud ではロールをユーザーとグループに割り当てます。ロールにはユーザー、製品管理者 (「Confluence 管理者」グローバル権限に相当)、組織管理者 (「システム管理者」グローバル権限に似ていますが、Confluence だけでなく組織で使用しているすべての製品のユーザー ディレクトリ、セキュリティ設定、請求詳細、その他の設定を管理する権限がある) があります。また、Confluence Cloud では、管理者は自身がスペース管理者ではないスペースは管理できません。

Cloud における動作

ユーザーに管理者権限を付与する

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence


アプリのレンダリングとデータ管理

Cloud では動作が異なります。

違い

Confluence Server と Data Center で、ご利用のインスタンスにアプリがインストールされました。Cloud には 2 種類のアプリがあります。Connect アプリは、アプリ ベンダー/パートナーのサーバーでホストされているため、データの読み込みとレンダリングが以前よりも遅くなる可能性があります。Forge アプリはアトラシアンがホストしているので、この制限はありません。

Cloud における動作

Forge アプリに関する情報をご確認ください

Connect アプリに関する情報をご確認ください

Marketplace アプリのセキュリティ要件

影響を受けるユーザー

製品管理者
Confluence


添付ファイルのストレージ

Cloud では動作が異なります。

違い

既定では、添付ファイルの最大ファイル サイズは 100MB です。この制限は、レガシー エディター ページでは設定できますが、既定のエディターでは設定できません。プランによっては、ストレージ制限が適用される場合があります。

Cloud における動作

添付ファイル サイズを設定する (レガシー エディターのみ)

Confluence Cloud プランの内容

提案 CONFCLOUD-72157: 添付ファイル サイズをエディターで設定する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence


監査ログ

Cloud では動作が異なり、追加のサブスクリプションが必要になる場合があります。

違い

すべての有料の Confluence プランで利用できる監査ログは、Confluence Server で提供される監査ログと似ています。ただし、Cloud 監査ログには、Confluence Data Center のように詳細なカバレッジ領域やレベルを設定する機能はありません。Enterprise プランまたは Atlassian Guard Standard サブスクリプションでは、ユーザー管理と組織レベルのイベントに関する追加の監査ログを利用できます。

Cloud における動作

監査ログの表示

組織内のアクティビティを監視、監査する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence


バックアップ

Cloud では動作が異なります。

違い

Cloud では、ディザスタ リカバリの目的で、Amazon Relational Database Service の自動バックアップが作成されます。サイトのバックアップは、必要に応じて手動で作成する必要があります。

Cloud における動作

ストレージを追跡し、製品間でデータを移動する

データをエクスポートして Jira をバックアップする

データをエクスポートして Confluence をバックアップする

提案 CLOUD-6498: バックアップの自動生成

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence、Jira、Jira Service Management


ベース URL

Cloud では動作が異なります。

違い

安全で認証済みのドメイン名を提供します。Cloud サイトには example.atlassian.net からアクセスできます。example は、サインアップ時に指定する一意の識別子です。有料プランをご利用の場合はこの ID を変更できますが、atlassian.net ドメインは変更できません。

Cloud における動作

製品 URL のサブドメインを更新する

提案 CLOUD-6999: カスタムドメインを使用する

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence、Jira、Jira Service Management


アプリをインストールする

Cloud では動作が異なります。

違い

一部のアプリは、Server または Data Center でのみ、もしくは Cloud でのみ使用できます。アプリをインストールできるのは Atlassian Marketplace からのみです。ファイルをアップロードすることではアプリはインストールできません。これには、自分で構築した、または Server や Data Center 用に設計されたアプリが含まれます。独自のアプリを開発する場合は、Forge または Connect の各プラットフォームを使用してアプリを構築できます。アプリを公開することで他のユーザーが使用できるようにすることも、シークレット トークンを使用して非公開で表示することもできます。

Cloud における動作

Forge を始める

Connect を始める

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence、Jira、Jira Service Management


レイアウトと CSS

Cloud では動作が異なります。

違い

Confluence Cloud には独自のテーマがあり、自動アップデートを受け取るため、カスタマイズできません。Marketplace からテーマ アプリをインストールして、サイトの外観を大幅に変更したり、独自のテーマ アプリを開発したりすることができます。

Cloud における動作

Confluence Cloud でルック & フィールを設定する

独自のテーマ アプリを作成する

提案 CONFCLOUD-36137: Cloud でカスタム CSS を許可する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence


モバイル アプリとアプリ管理

Cloud では動作が異なり、追加のサブスクリプションが必要になる場合があります。

違い

サーバー アプリを使用して Cloud 製品に接続することはできません。ユーザーは Cloud 専用モバイル アプリをインストールする必要があります。アプリで利用できる機能は Server や Data Center の各アプリと同様です。MAM (モバイル アプリ管理) と MDM (モバイル デバイス管理) は統合できますが、Enterprise プランまたは Atlassian Guard Standard サブスクリプションが必要になる場合があります。

Cloud における動作

Confluence Cloud モバイル アプリを入手する

Jira Cloud モバイル アプリを入手する

Atlassian モバイル アプリのモバイル アプリ管理 (MAM)

Atlassian モバイル アプリのモバイル デバイス管理 (MDM)

影響を受けるユーザー

組織管理者、製品管理者、ユーザー
Confluence、Jira、Jira Service Management


送信メール サーバー

Cloud では動作が異なります。

違い

Confluence Data Center と Server では独自に用意したメール サーバーに接続していましたが、ご利用の Cloud アプリには、通知を送信するように構成済みの内部 SMTP サーバーが付属しています。内部 SMTP サーバーは構成できません。

Cloud における動作

N/A

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence


ピープル ディレクトリ

Cloud では動作が異なります。

違い

組織にいるすべてのユーザーがリストされるピープル ディレクトリでは、ユーザーをチームにグループ化してユーザーを共有またはメンションできます。Confluence Server と Data Center では、ピープル ディレクトリを非表示にするために、テーマをカスタマイズすることが一般的でした。Confluence Cloud ではテーマをカスタマイズできませんが、ピープル ディレクトリを外部のコラボレーターに対して非表示にするゲスト機能を使用できます。

Cloud における動作

ユーザーやチームの検索

Confluence にゲストを招待する

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence


パブリックアクセス

Cloud では動作が異なります。

違い

Confluence Data Center と Server では、匿名ユーザー (インターネット上のすべてのユーザー) にグローバル権限とスペース権限を付与できました。Confluence Cloud では、匿名アクセスは同様に機能しますが、ユーザーは公開リンクを作成することもできます。これにより、Confluence へのアクセス権を付与することなく、個々の Confluence コンテンツアイテムを Confluence 外部のユーザーと共有できるようになります。Cloud の既定では、すべてのスペースで公開リンクの作成が許可されていますが、Confluence 設定で公開リンクの許可を停止するか、データ セキュリティ ポリシーによって特定のコンテンツの公開リンクをブロックできます。

Cloud における動作

公開リンクでコンテンツを外部と共有する

影響を受けるユーザー

組織管理者、製品管理者、スペース管理者
Confluence


制限されたページを表示する

Cloud では動作が異なり、追加のサブスクリプションが必要になる場合があります。

違い

Confluence Data Center と Server では、confluence-administrators スーパー グループのメンバーは制限されたページとスペースを表示できました。Confluence Cloud Premium と Enterprise の各プランでは、管理者キーを使用して制限を回避できます。作成者に通知され、アクションは監査ログに記録されます。

Cloud における動作

管理者キーでページ制限を迂回する

影響を受けるユーザー

製品管理者
Confluence


2. 特定のサブスクリプションまたはプランにより Cloud で利用可能

以下の機能は Cloud で利用できますが、追加のサブスクリプションまたは特定のプランが必要な場合があります。


外部ユーザー ディレクトリ

Cloud で利用できますが、追加のサブスクリプションが必要な場合があります。

違い

別の Cloud/Server/Data Center インスタンスをユーザー管理に使用することはできません。ユーザーを管理するには、ID プロバイダーや LDAP ディレクトリからユーザーをプロビジョニングする、Google Workspace などのサービスに接続するなど、さまざまなオプションがあります。ユーザー プロビジョニングと一部の Google Workspace 機能を利用するには、Enterprise プランまたは Atlassian Guard Standard サブスクリプションが必要です。  

Cloud における動作

ユーザー プロビジョニングの構成

Google Workspace をセットアップする

Atlassian Guard について

影響を受けるユーザー

組織管理者
Bitbucket、Confluence、Jira、Jira Service Management


シングル サインオン

Cloud で利用できますが、追加のサブスクリプションが必要な場合があります。

違い

シングル サインオンを利用するには、Enterprise プランまたは Atlassian Guard Standard が必要です。ID プロバイダー (IdP) の接続手順は Data Center で行った手順と同様です。

Cloud における動作

組織のシングル サインオンを構成する

アイデンティティ プロバイダーを使用して SAML シングル サインオンを設定する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Bitbucket、Confluence、Jira、Jira Service Management


Team Calendars

選択したプランで Cloud で利用できます。

違い

以前、Team Calendars は Confluence Server の有料アプリとして利用できて Confluence Data Center にバンドルされていましたが、Cloud では Confluence Premium と Enterprise の各プランで利用できます。Confluence コンテンツを移行する際に、カレンダー データは移行内容に含まれません。保持するカレンダーは、.ics 形式でエクスポートして再びインポートする必要があります。  

Cloud における動作

Team Calendars for Confluence (Premium 機能) を使用する

提案 MIG-124: カレンダー データを移行する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence


3. Cloud では未対応


スペース権限を一括編集する

Cloud では利用できません。

違い

Confluence Data Center では、管理者が「権限の調査」機能でスペース権限を一括変更できます。Confluence Cloud では、複数のスペースのスペース権限を一括変更できません。Premium プランまたは Enterprise プランをお持ちの場合は、管理者があるスペースから別のスペースに権限をコピーできます。

Cloud における動作

スペース権限の割り当て

提案 CONFCLOUD-1053: スペース権限の一括編集

影響を受けるユーザー

製品とスペースの各管理者
Confluence


ファイルをディスクからインポートすることでページを作成する

Cloud では利用できません。

違い

Confluence Data Center と Server では、スペース管理者はホーム ディレクトリに保存されているテキスト ファイルからページを作成できましたが、Confluence Cloud ではサーバーにアクセスできないため、このオプションは利用できません。ただし、Word 文書をブラウザーからインポートすることでページを作成できます。

Cloud における動作

外部ドキュメントをインポート

影響を受けるユーザー

製品とスペースの各管理者
Confluence


ユーザーマクロ

Cloud では利用できません。

違い

Confluence Cloud では、ユーザー マクロは作成できません。これは、ユーザー マクロによって HTML と JavaScript を実行できますが、パフォーマンスとセキュリティに影響する可能性があるためです。Marketplace では、多数のカスタム マクロが入手可能です。独自のマクロを開発する場合は、Forge または Connect の各プラットフォームによってアプリを構築のうえ、Marketplace に追加してください。アプリを公開することで他のユーザーが使用できるようにすることも、シークレット トークンを使用して非公開で表示することもできます。

Cloud における動作

ダイナミック コンテンツ マクロの作成

アプリを Marketplace に追加する

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence


外部の Jira ガジェット

Cloud では利用できません。

違い

Confluence Data Center と Server では、管理者が外部ガジェットを登録して Jira のデータを表示できます。アプリ リンクを使用してアトラシアン製品を接続できますが、Confluence Cloud では外部ガジェットを使用できません。

Cloud における動作

N/A

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence


保持期間ルール

Cloud では未対応

違い

Confluence Server と Data Center では、ページ履歴、添付ファイルの履歴バージョン、ゴミ箱内のアイテムの保持期間ルールを設定できます。このオプションは、Confluence Cloud では利用できません。

Cloud における動作

提案 CONFCLOUD-27701: ページ バージョン数を制限する

影響を受けるユーザー

製品管理者
Confluence


4. Cloud では不要

Cloud では以下の機能は不要なため、利用できません。これは、インフラストラクチャやアップグレードなどをお客様に代わってアトラシアンが行うという管理方法によるものです。


コンテンツ インデックス管理

Cloud では不要です。

違い

Cloud ではインデックス作成の動作が異なり、インデックス化の手動管理は不要です。検索結果に問題がある場合は、アトラシアン サポートがサイトを調査して必要に応じてサイトを再インデックス化します。

Cloud における動作

N/A

影響を受けるユーザー

組織と製品の各管理者
Confluence


データベースのカステム設定

Cloud では不要です。

違い

Cloud でデータベースを設定したり、直接操作したりする必要はありません。これが必要となる問題の場合は、アトラシアン サポートが調査して、必要な措置を講じます。

Cloud における動作

N/A

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence


読み取り専用モード

Cloud では不要です。

違い

トラブルシューティングまたはアップグレードやその他のメンテナンスの準備のために、読み取り専用モードでは Confluence Data Center サイトを読み取り専用にできました。Cloud では、必要なすべてのメンテナンスとアップグレードを予定されたメンテナンス時間内で実行します。

Cloud における動作

アトラシアンの組織で行った製品の変更を管理する

メンテナンス時間を追跡する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence


アップグレード

Cloud では不要です。

違い

すべての必要なメンテナンスとアップグレードを予定されたメンテナンス時間内で実行します。Premium プランまたは Enterprise プランをお持ちの場合は、ニーズに最も適したリリース トラックを選択して、本番環境インスタンスの前に変更を取得するサンドボックス インスタンスを作成できます。

Cloud における動作

メンテナンス時間を追跡する

製品のリリース トラックを管理する

アトラシアン製品サンドボックスを管理する

影響を受けるユーザー

組織管理者
Confluence、Jira、Jira Service Management


選択にお困りの場合は

クラウドと Data Center のどちらが自分たちの組織に適しているかをまだご検討中の場合は、比較ページでそれぞれのメリットをご確認ください。

Confluence Cloud と Data Center の違いに関する詳細をご確認ください。

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