Cloud 移行を計画する
Atlassian Server 製品の移行準備に役立つドキュメント。
アプリの移行計画を策定する前に、現在使用しているアプリについて理解しておくことが重要です。アプリの監査は、移行のためにどのような一連のアクションを取るべきかを判断するために役立つ優れたアプローチです。
このページではアプリ監査の実践、調査、改善に使用できる戦略とツールについて説明して、移行戦略を策定します。このページの最後では、Cloud への移行に関するアトラシアンのガイドと Cloud Migration Assistant の使用方法に関する詳細情報も記載されています。
どのアプリを現在使用しているかを調査してどのアプリが重要であるか評価し、どのアプリが Cloud で必要となる可能性があるかないかを判断することに時間をかければ、移行はより一層成功するようになります。
最初に、次を明確にする必要があります。
Server に現在インストールしているアプリ
各アプリのコスト
次の方法でこれを実行できます。
Cloud Migration Assistant (インストールされている場合) を使用する。
管理者設定からアプリを手動で識別する。
以下の表でこれらのオプションについて説明します。
Cloud Migration Assistant | 管理者設定 |
---|---|
Confluence Cloud Migration Assistant または Jira Cloud Migration Assistant のホーム画面で、[アプリを評価] に移動します。この機能では次を実行できます。
| 次の方法でアプリのリストを確認できます。
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Cloud Migration Assistant によってアプリを評価できないユーザーのために、アプリを手動で追跡できるアプリ監査テンプレートを用意しました。このテンプレートによって、製品、アプリ名、現在の支払い内容、アプリが重要な機能を提供しているかどうかなどを記録できるようになります。アプリ監査テンプレートについて詳細を確認する
テンプレートを使用するには、テンプレートをコピーして必要に応じてカスタマイズします。
次に、実際に使用されているアプリと使用されていないアプリを明らかにする必要があります。以下は、アプリが使用されているかどうか、またどのように使用されているかを特定するための一般的な戦略です。
一般 | Confluence 固有 | Jira 固有 |
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現在ご利用のアプリのリストを用意してそれらの使用状況を把握したら、次は必要なアプリと不要なアプリを判別しましょう。一般にすべてのアプリが使用されているわけではなく、使用されているアプリでもミッション クリティカルであるとは限らない場合があります。
アプリの使用頻度が高いときですら、移行をきっかけにアプリを整理するお客様も多くいらっしゃいます。たとえば、Jira で複雑になりすぎたワークフローなどを単純化することをお勧めします。アプリ監査は Server 管理者にとって、ユーザーに問題を認識してもらって質問を受け、すべてを従来どおりにするか別の方法を検討するかを決める機会を提供する、素晴らしいチャンスとなります。
場合によっては、Server アプリが提供する機能が Cloud では不要になったり、アトラシアンの Cloud 製品の機能としてすでに提供されていたりします。
各アプリがクラウド製品用に同等の製品を提供しているかどうかの判断を必須のアプリから開始し、移行後も同じように使用できるかどうかを検討します。 比較の際に寄せられる一般的な質問をいくつか紹介します。
Marketplace パートナー (アプリ ベンダー) は、Cloud のアプリ データのセキュリティに関する責任を負います。このため、アプリを監査、評価する際は、個々の Marketplace パートナーに連絡して、Cloud アプリがセキュリティ、プライバシー、信頼性、法律、コンプライアンス基準を満たしているかどうか判断することが重要です。
この評価の支援を開始するには、次の手順に従います。
アトラシアンの Marketplace 信用度プログラムは、Cloud 内のアプリの信頼体制を見極めるためのシグナルを提供します。
アトラシアンは、Atlassian Marketplace に一覧表示されるすべてのアプリに対して厳しい要件も設けています。サードパーティのアプリは、業界に合わせたセキュリティ自己評価、GDPR、データやプライバシーに関するヨーロッパの規制に準拠することが求められます。
Cloud Fortified Apps プログラムは、高度なセキュリティ、信頼性、サポートを備えた Atlassian Marketplace Cloud アプリを見つけるのに役立ちます。
アトラシアンは、当社の公開バグ報奨金プログラムへの参加を選択し、セキュリティ リサーチャーによってテストが行われるアプリに対して、Atlassian Marketplace のリストに "Cloud Security Participant" バッジを付けます。
Cloud 移行ガイドでアプリのセキュリティについて詳細をご確認ください
Server と Cloud の各アプリが同じ機能を提供するかどうかは、どのように判断できますか?
まず、ご利用の Server アプリに Cloud 用の同等バージョンがあるかどうかをご確認ください。アトラシアン製品と同様、Cloud アプリでは Server バージョンとは機能と性能が異なる可能性があるので、必要な主要な機能が Cloud バージョンにも備わっているかどうかを確認する必要があります。
Cloud Migration Assistants がサーバーにインストールされている場合は、アプリ評価機能によってこのすべてを実行できます。
また、各アプリの Marketplace の説明を注意深く確認したうえで、ご質問があればアプリ ベンダーに問い合わせることをおすすめします。
アプリを Cloud で利用できない場合はどうなりますか?
必要なアプリが Cloud で提供されていない場合に、いくつかできることがあります。ここでは次のことを実行できます。
Marketplace パートナー (ベンダー) に問い合わせる: Marketplace パートナーに問い合わせて、Cloud バージョンの準備に取り組んでいるかどうかを確認します。まもなくリリース予定の可能性もあります。その場合は、提供される機能やスケジュールを確認することをお勧めします。
代替を調査する:
切り替え可能な代替のアプリのリストを確認します。Server および Data Center アプリの Cloud の代替について詳細をご確認ください
Marketplace で利用できる類似のアプリがあるかどうかを確認します。
CMA で代替アプリを探す: Cloud Migration Assistant を使用している場合、[Use alternative (代替アプリを使用)] を選択したアプリでは、次の画面に Marketplace の代替アプリを自動で表示します。これらはアトラシアンによって推奨されておらず、機能の類似性に基づいて選択される点にご注意ください。
アプリを移行しないと決める: アプリが必須でない、または未使用な場合は、移行しない選択もできます。
Server と Cloud の価格はどのように比較できますか?
各アプリについて、Marketplace の [価格] タブで、Cloud の同等の製品があるかどうかを確認して Cloud のコストを計算できます。
アプリに Cloud 版がない場合は、別のアプリや価格情報を調べます。複数の候補が検討対象になる場合があることにご注意ください。
アトラシアンのアプリ監査テンプレートに Server と Cloud のコストを記録して、価格を比較します。アプリ監査テンプレートについて詳細を確認する
必要な機能が備わっているかどうかを確認するために Cloud でアプリをテストするには、どうすればよいですか?
テスト用の Cloud インスタンスでアプリの無料トライアルを開始することで、Cloud で必要なアプリをテストできます。テスト オプションには、次のいずれかが含まれます。
無料の移行トライアル
Standard の 7 日間のトライアル (トライアル後に Free プランに戻ります)
最大 10 ユーザーの Free プラン (小規模のチームに推奨)
Server から Cloud への移行のテストについて詳細をご確認ください。
監査を完了すると、現在のアプリの状況と、そのアプリを Cloud に移行するための選択肢をしっかり把握できるようになります。次に、関係者と一緒に監査を確認して、先に進むために必要なアクションを決定します。繰り返しになりますが、まずは必須のものとそうではないものを判別したうえで、優先順位を付けることをお勧めします。
チームが次のことを理解できるようにサポートします。
アプリと機能のうち、移行後に Cloud で利用できるものと、それがチームの日常業務にもたらす意義を教えてください。
アプリ移行のタイムラインは、アトラシアンのサーバー ライセンスの販売中止にどのように適合していますか?サーバー ライセンスについて詳細をご確認ください
評価の際には、カスタム アプリや連携についての考慮が必要になる場合もあることにご注意ください。ほとんどの場合、同じガイダンスを適用できます。
アプリの監査後に推奨する 2 つのプロセスを以下に示します。
最も一般的なアプリの移行戦略は、選択的移行と白紙の状態からの移行の 2 つです。
Cloud への移行は、アプリの管理戦略の不足や買収によって組織的に成長した Server インスタンスからアプリを削除してそれらを簡素化するチャンスになります。このアプローチには、次の目的のためのこのガイドで説明されている監査プロセスの使用が含まれます。
Cloud で必要な Server アプリを調べる
利用可能な移行パスを特定する
アプリ データを Cloud アプリに移行し、必要ないものは残す
この方法では、現在、アプリ評価プロセスを自動化する、Jira Cloud Migration Assistant と Confluence Cloud Migration Assistant を利用することを強くお勧めします。
最初にアプリを監査するのではなく、Cloud への移行時にすべてのアプリを削除してから移行後に必要なアプリを Cloud に追加することを選択できます。次のような場合は、この方法をご検討ください。
Cloud で簡素化したい Server インスタンスがある。
重要でないアプリがいくつかある。
移行するアプリと機能を決定したら、アプリの移行計画を策定する必要があります。次の点にご留意ください。
アプリ データの移行ではアプリ データをクラウドに移行するための移行パスを提供する必要があるため、各アプリの Marketplace パートナー (ベンダー/アプリ開発者) に大きく依存します。移行予定のアプリの Marketplace パートナーと連携してドキュメントをご確認のうえ、各アプリの最適な移行方法を決定することをお勧めします。
移行の前に、サーバー製品でアプリを無効化したり、アンインストールしたりする必要はありません。移行の実施中にアプリが有効化されたままでも、移行は正常に行われます。
移行をサポートするための多数のチャンネルをご用意しています。
移行計画の詳細については、Atlassian Migration Program の Web サイトをご参照ください。
技術的な問題が発生している、または戦略やベスト プラクティスに関するサポートが必要な場合は、サポート チームにお問い合わせください。
専門的なアドバイスについては「アトラシアン コミュニティ」をご参照ください。
専門家によるサポートが必要な場合は、アトラシアン パートナーにご相談ください。
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